アンチモニ―置時計(いぶし)



アンソニアのアンチ置時計です。1日巻き。明治〜大正時代のものです。文字盤はホーローでなかなかいい感じです。ホーローには多少のひびがありますが、きれいですよ、時代を考えればしかたないでしょう。大変めずらしいものだと思います。


精工舎のアンチ置時計です。1日巻き。昭和初期ぐらいと思います。精工舎のアンチ時計は、結構種類も多く集めるとおもしろいですよ。
もちろん、店内で販売してます。

アンチモニ―について
アンチモニー製品の生産地は、日本でただ1箇所「東京」のみであり、アンチモニー産業の始まりは、江戸時代から明治時代への歴史の転換期、日本近代化の黎明期にまでさかのぼります。
それまで幕府の彫刻師であった「ご殿彫り」の名匠が、幕府の消滅により失業し、様々な汗と創意工夫の結果、伝統工芸品の大衆化や複製化の技術を開発しました。これに江戸職人のメッキ技術や打ち物技術、それに印刷活字からヒントを得たアンチモニーと鉛の合金が合流して現在に見られるアンチモニー製品が創造され、今に至っています。
日本の伝統工芸品として西洋人に高く評価され、明治・大正・昭和とアンチモニー製品は、我が国の輸出産業として成長し、欧米人の生活に深く浸透してきたのです。

アンチモン

日本において本格的に採掘が開始されたのは明治時代以降である。愛媛県・市ノ川鉱山、兵庫県・中瀬鉱山、山口県・鹿野鉱山等が開発された。とくに市ノ川鉱山は美晶の輝安鉱が産出される事が海外にも知られ、製錬所も建設された。
アンチモニー合金は軟金属であり、肌ざわりも大変柔らかく、どっしりとした重量感があります。また、製造において、この特性からどんな微細な模様も鮮明に表現できます。さらに、他の鋳物製品よりもピンホールの欠点が少なく、メッキの乗りが良いため、金、銀、ブロンズ等のメッキが綺麗に施されます。